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理由を解説。ソフトバンクが買収したイー・アクセスの株をサムスンに売却するのはなぜ?

 売却先は、サムスン電子など海外の通信機器メーカー5社とオリックスなど国内のリース6社。各社に約6%ずつ売却する方針。ソフトバンクの議決権比率は3分の1未満となり、イー社の重要事項の決定への拒否権がなくなる。

ソフトバンクは昨年買収を発表して完全子会社化したイー・アクセスの株をサムスンなど11社に売却する方針です。これはなぜかというと、総務省に怒られそうになったからです。→続き

プラチナバンドはソフトバンクがアピールしている900MHz帯のほかに、700MHz帯があります。総務省は900MHz帯はソフトバンクに割り当てたあと、残った700MHz帯を3つに細切れにしてドコモ、KDDI、イーアクセスの3社に割り当てました。総務省としては平等にうまく配分できてよかったと思っていました。

しかし!その後ソフトバンクがイーアクセスの買収を発表しましたよね。これで、ソフトバンクは900MHz帯に加えてイーアクセスが持つ700MHz帯も手に入れることになってしまいます。これではバランスよく割り当てたつもりがソフトバンクを優遇することに。そこで、ソフトバンクはイーアクセスの株を売却して「違う会社」にすることで、「900と700を同じ会社が持つ」ことを回避することにしたのです。総務省の顔を立てて当初の方針を守ったカタチです。とはいえ、ソフトバンクはイーアクセスのことを思い通りに動かしたいので、新しく株主になってもらう会社は11社にしてソフトバンクよりたくさん株を持つ人がいないようにします。さらに、11社は通信機器メーカーなど「ソフトバンクがお客さん」である会社を選んでソフトバンクの発言権を維持するわけです。

イーアクセスは別の会社になっただけで、ソフトバンクが実質的に支配したまま。これで総務省は納得しちゃうんでしょうかね??(朝日新聞)

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