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スクエニ三宅氏が洋ゲーにおける人工知能の歴史を語る! 一方、「日本の会社は英語ができないので、ほぼAIについては孤立状態」

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日本におけるゲームでの人工知能の第一人者、スクエニが海外でのゲームにおけるAIの使われ方について語った記事をご紹介。2008年に発売された『Left 4 Dead』では、敵の出現をAIが決めているそうです。

『Left 4 Dead』は4人パーティなので、AIは4人のプレイヤーのゲームの上手さをずっと見ています。そこから敵の出現数を決め、どんなふうに出現させるかも決めます。ゾンビ登場時の、プレイヤーの逃走経路についてもAIがあらかじめ計算で予測します。そして経路が300mあれば、例えばゾンビを100mごとに20体に分けて出す。それも緊張が良い感じに緩和したタイミングで、プレイヤーからは見えないところに上手く出す。

また、FF15とよく対比される2015年発売の「ウィッチャー3」ではフィールドマップをAIが自動生成していたり、ゲーム開発にAI技術は当然のように使われているようです。逆に、オープンワールドのような巨大なゲームは、AIを使わないともはや開発作業量が多すぎて無理になってきている状況。 

『Far Cry 4』(2014・Ubisoft/フランス)も『Left 4 Dead』のメタAIをさらに発展させていますが、こっちはイベントを自動生成しようとしています。今オープンワールドで問題になっているのは、「イベントをどこに埋め込むか」という問題なんです。

一方で、日本のゲーム開発者は英語が苦手なので、海外の最新技術が英語の文献として公開されていても全然ついていけない状況になってしまっている模様。

日本にはデジタルゲームのAI研究室が極端に少ないです。日本企業も英語ができず、最初にも言ったように「孤立状態」です。最近は動画での資料も多いのでヒヤリングが要求されて、その差は広まる一方です。逆に海外では、ゲームAI開発者が大学教授になる事例も増えて、どんどん英語の論文が増えているという現状があります。

日本ヤバい…。今はソシャゲ業界でデータサイエンティストが重宝されまくってますが、その方向で世界を征することはできないと思います。(電ファミニコゲーマー)(情報提供:AZさん@ひとことBBS)

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