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nasne生産終了で、今だから話せる開発秘話「テレビ局に挨拶まわりした」「なぜ後継は出なかったのか?」

PS4やPS3でテレビの録画や視聴ができるtorneとnasneの開発者が、生産終了の今だから話せる開発秘話を語っています。最も大変だったのは一番最初のtorne開発時だそうで、社内外のコンセンサスを得るのに苦労したそうです。

石塚:受信検証のために、日本を20周しましたから(苦笑)。細かく色々あって、本当に大変だったんですよ。

渋谷:私も、テレビ局に挨拶回りをしましたから。

(中略)

石塚:面白く思っていただける方も多かったんですが、怒られることもありましたね。いまだったらずいぶん違うのでしょうけれど。まだ、そこまで理解が進んでいたわけではなくて。

渋谷:(中略)ある局ではこんなことがありました。

検索やEPGなどの機能を説明すると、ある上層部の方が、机を叩いて言ってくれたんです。

「こういうものが出てきてくれないといけない。いいものだ」って。その局の役員が並ぶ中でですよ。

これはうれしかったですね。

また、技術的にも、地方局含めた地上波への対応とケーブルテレビへの対応、日本のテレビ固有の「運用規則」へ対応したり、ゲームしながら裏では録画に対応させるなど、大きなチャレンジが多々あったそうです。

最後に「なぜ後継は出なかったのか?」が語られているのですが、

「これからの時代、録画にハード必要? 」、「録画って、まだ必要? 」ということなんですが。

ネットでの視聴がこれだけ広がってくると、ローカルでの視聴とは違う形があり得ます。TVerのようなものも普及してきて、テレビ局自体が改革し、マインドセット全体が変わっていく時代ですから……。

と、やはりYouTubeやNetflix、Amazon Videoなどのネットストリーミングサービスによって動画の視聴スタイルが大きく変化していることがあるようです。
ちなみに、「TVer」は民放テレビ局によるネット再配信サービス。

個人的にはあと数年は続けて欲しかったかんじです。iPhone対応などPSプラットフォームにこだわらずにユーザー目線で機能拡張が進んでいったのが素晴らしく、唯一無二の製品。いまだにこれを超えるUIがテレビ自体に実装されないのがスゴイ。

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