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電子書籍とは? Amazon「Kindle PaperWhite 3G」を2か月使ってみたレビュー&仕組み解説

電子書籍端末の本命とされるAmazonの「Kindle PaperWhite 3G」を購入して2か月ほど使ってみましたのでレビューです。Kindleは「Fire」って系統と「PaperWhite」っていう系統の大きく2種類がありますが、画面が液晶か電子ペーパーかで分かれています。僕が買ったのは「PaperWhite」。電子ペーパー版。 電子ペーパーはまるで印刷されたかのような画面は液晶とは異次元の見易さ。読みやすくて目が疲れません。活字を読んでいる!ってかんじがしていい端末です。これ絶対、本好きが開発してると思う。>>続き

電子書籍ってどういうもんなのか、まず最初に考え方を説明します。

■1冊買えばスマホでも読める!
Amazonで電子書籍を買うと、Amazonのサーバ内(クラウド上)に自分の倉庫が建設されます。

購入した電子書籍は、Amazon内の自分の倉庫に入ります。

自分の倉庫にある本は、いつでも自由にKindle内にダウンロード。

Kindleの容量が無くなったら本を消しても倉庫に残ってますから安心です。Kindleには今読みたい本だけを入れておくのです。だから本体容量が2GBぽっきりしかなくても十分。さらに、Kindleだけでなく、iPhone/iPad/Androidスマートフォン/タブレットにもダウンロードして読むことができます。1つの機械に縛られていないということは、将来的にKindleを買い替えても本を買いなおす必要がないということ。これは本を買う上で大きな安心になります。

電子書籍というのはKindleに限らず、ソニーや楽天やBookLive!も同じようなシステムになっています。買った本はデバイスに紐づくのではなく、アカウントに紐づく。アカウントが永遠である限り、買った本も永遠。端末は買い替えてもOK。紙の本は破れたらそれでおしまいですが、電子書籍はマスターがクラウド上にあるので、Kindle本体を壊しても本のデータは無事なのです。

考え方がだいたいわかったところで、本体の話をしていきます。

■始め方は超シンプル!
箱に入っているのは、本体、説明書、USBケーブルのみ。

本体にボタンは一つのみ。

このボタンを押す以外の選択肢がありません!しょうがないから押します。

ポチっ。


ぎゃあああ!突然、画面が木のイラストに切り替わりました!これ印刷じゃなくて、画面の表示だったのかよ!!と驚きました!液晶画面とはまったく違う質感で、てっきり印刷なのかと思ってました。

その後、言語選択、無線LANの設定を行うと、自動でAmazonに接続しにいきます。

すると、何も入力せずにいきなり自分のアカウントが出てきます!Amazonの工場を出荷するときにあらかじめアカウントの設定がされているようです。

次はチュートリアル。

基本操作の説明がひととおりあります。チュートリアルはいつでも見ることができます。

■超見やすい!
最近、液晶画面から発せられる強い光、特に青い光が目の疲れの原因になるということで、「ブルーライトカット眼鏡」が人気になっていますが、電子ペーパーはブルーライトをカットするまでもなく、そもそも光りません。

左から順にiPhone5、紙の本、Kindle。
薄暗いところで撮影した写真だと、iPhoneの液晶画面が強く光っているのがわかると思います。Kindleの画面は紙と同じくらい。Kindleは自然の光を使って読むんです。

液晶がすっごく見にくくなる直射日光の下でもこのとおり。

■画面の原理
液晶と見た目がまったく違うKindle。表示には「電子ペーパー」という技術が使われています。電子ペーパーは黒い砂鉄と白い砂鉄を電磁石であやつって画面を作っています。黒い文字は黒い砂の集まりなんです。だからまるで印刷物のような見やすい画面なんです。

電子ペーパーの表示原理(凸版印刷)より

でも、紙と一緒で暗闇では見えません。電子ペーパーは光らないから目が疲れないんですが、それが災いして暗闇ではまったく読めないのです。

そこで、このKindleには、前から紙を照らすような「フロントライト」が搭載されています。

ライトの明るさはいつでも細かく調節ができますから、暗いところで本を読みたいときに使うとよいです。明るいところでは完全にオフにするのが個人的には好みです。

フロントライトは写真でわかるとおり、少し輝度ムラがあります。

■文字の大きさが変えられる
文字の大きさ、書体、行間の幅、余白の大きさを設定できますので、自分の見やすい紙面にして読書ができます。

■超軽い!
一般的なAndroidタブレットに比べてかなり軽いです!

実測で217gでした。一般的なタブレット端末が500gであることを考えるとかなり軽く、長時間の読書でも疲れない重さになっています。紙の本は、だいたい250ページの文庫本が1冊160gくらい。350ページのハードカバーが450gくらいです。

■片手でページがめくりやすい
日本の電車では片手でつり革を持った場合に、本のページをめくるのは至難の業。Kindleは画面をタッチすればページがめくれますから、片手でつり革、もう片方の手でKindleを持っても、簡単にページがめくれます

■言葉の検索ができる
電子書籍の最大のメリットがこれ。膨大な文章の中から言葉を検索して、一気にそのページにジャンプすることができます。これは紙の本には真似できません。

「あー、アレが書いてあったのどこだっけ?」そんな時に一発で検索できるのはとても便利です。

■蛍光ペンでなぞったり、書き込んだり、端を折ったり
本に自分なりのメモを書き込んだり、大事なところを蛍光ペンでなぞったり、気になったページの端をチョコっと織り込んだり。紙の本は自分だけのマーキングをつけることができますよね。電子書籍のKindleでも似たようなことができる機能がちゃーんと備わっています。
 蛍光ペンでなぞるのは「ハイライト」
 書き込むのは「メモ」
 ページの端を折るのは「ブックマーク」
文章を指でスススっとなぞると、メニューが登場します。

ここで「ハイライト」を選ぶと、蛍光ペンみたくしるしがつきます。メモを選ぶと蛍光ペンのしるしがついて、さらにタッチキーボードが出現して自分で文章を書き込みすることができます。

ブックマークはとても簡単。ページの右上をタッチするだけ。ピコっと角が折れます。

ハイライト・メモ・ブックマークはそのページに行けば見えるのはもちろんですが、本の中のハイライト・メモ・ブックマークを一覧することもできます。

後で本を振り返るときにサッと探すことができます。さらにこれらの情報はクラウド上に保存され、Kindle以外の端末(AndroidやiPhoneなど)で本を読んだときにもきっちり同期されています!

■辞書内蔵!
国語辞書「デジタル大辞泉」「プログレッシブ英和中辞典」を内蔵していますので、本を読んでいてわからない言葉があった時にそこをなぞると、すぐに辞書が引けます。

■電池がもつ!
スペックでは8週間も電池が持つと書かれていますが、実際に使っているとさすがにそんなには持たないです。でも2週間はイケてます。電子ペーパーは表示している間の消費電力はゼロで、画面を書き換える瞬間だけに電気を使うという特徴があるのでこんなに電池が持つんです。もちろん、フロントライトやWi-Fi通信を多用すれば電池は減っていきますけどね。

■品揃えはもう一頑張りしてほしい!
たとえば、1月中旬に発表された第148回芥川賞の黒田夏子氏著「abさんご」が読みたい!と思った場合。掲載されているのは文藝春秋2013年3月号なんですが…。
Book Live! ⇒ある
ソニー Reader Store ⇒ある
楽天kobo ⇒ある
・Kindle ⇒ない!!
ということで、2013年2月現在Kindleでは読めません。外資系の会社だということもあってか、コンテンツの品ぞろえは他社に比べて微妙に負けています。そこが残念! Kindle本体を買う前にKindleストア↓で本の品揃えをチェックしてみると後悔しなくてよいと思います。

■ACアダプタは別売り
充電はUSBからしか行えないので、それが不安な方は別売りのACアダプタの購入をオススメします。同梱してくれればいいのに…。

■3GモデルとWi-Fiモデルのどっちを買えばいいの?
通信を使うのは主にAmazonから新しい本を買うのと、Amazonの自分の倉庫にアクセスするためです。倉庫から読みたい本を取り出してKindleの2GBメモリにダウンロードする。この行為を外出先で行う必要があるかないかが判断ポイント。 
3Gモデルは12,980円Wi-Fiモデルは7,980円
その差5,000円は悩むところですが、個人的には3Gモデルをオススメします。3Gモデルはドコモの3G網で通信ができるんですが、その通信料金は全額Amazonが負担してくれるんです。毎月の支払は無し。ドコモとの契約も不要です。ふと外出先で思い立って本を買って、読むって使い方をしたい方は3Gモデルがいいと思います。Webブラウザは搭載してはいますが、3G環境ではWikipediaしか閲覧できません。

■まとめ
細かい気になる点などを書きましたが、「ページをめくる速度をもっと早くしてほしい」「解像度をもっと上げてほしい」「もっと白くしてほしい」などなど、改善してほしいところをあげたらきりがありません。紙の本が持つザラザラした紙の質感、インクの香り、ページをめくる音、読み込むほどについていく自分の折り目、手垢。そういったものはKindleにはありません。紙の本の素晴らしさには到底かないっこありません。でも、Kindleに触れると「いつか電子書籍は紙の本を超えるかもしれない」とそう思わせてくれます。まだまだ過渡期で未熟なものですが、未来がとても楽しみです。

Kindleは「本を読む」ということのためにめんどくさいことをとことん排除しようという姿勢が感じられます。開発者の本が好きだ!って思いが伝わってきて、端末とクラウドが完全に融合したいかにもAmazonらしいいいシステムになっていると思います。

あ、あと、「本やマンガを買いたいけど、場所とるんだよねー」と我慢していた物欲のリミットが解除されてヤバいですよw。場所取らないのが何よりうれしいかも。 アルティマニアも電子化してほしいっす…。週刊少年ジャンプとか配信されはじめたら、めんどくさい古紙回収に出す手間が省けてよさそうですね。。期待!
[Kindle Paperwhite 3G公式ページ(Amazon.co.jp)]

■2012年モデル

■2013年モデル

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